【Q&A vol.1】これからストレートネックがどう進んでしまうのか?

Q&A

トータルボディケア

Refine(リファイン)です。

 

今回お答えする質問は講演会の参加者から、

Q&A】これからストレートネックがどう進んでしまうのか?

についてお答えします。

著者についての詳細
治療のいらない体づくりを目指すには姿勢の改善が不可欠と考えている歴12年のセラピストです。こどもの姿勢に関して2014年より「こどものための姿勢教室」として学校への講演会を100回以上開催し、各メディア(神戸新聞・朝日新聞・産経新聞)へも掲載。専門的すぎず全体を理解しやすいような情報提供を行っている。本内容はあくまでも個人の見解であり、読み物としてご覧いただく目的で作成されており、医学的根拠に基づくものではないことをご了承願います。

そもそもストレートネックとは?

ストレートネックとは、本来ならば彎曲のある部分に彎曲がなくまっすぐな状態を指して呼ばれています。診断名などではなく、あくまでも首の状態を言い表した言葉であり、痛みなどの症状を感じているかどうか?ということは関係ありません。

 

ではなぜ、首に痛みや頭痛を抱える方にストレートネックが注目されるようになったのでしょうか?

それは、ストレートネックになることにより「肩や首にかかる負担が増えてしまう」ということが原因であると考えられています。

首(頚椎)にある前弯(生理的彎曲)

これは生理的彎曲といわれ、人間が持っている正常なカーブの一つです。

この頚椎の前弯があることにより、約5キロある重たい頭を支えることが可能になっています。

骨という硬い繊維でできていて動かない様に思われがちですが、首の骨を含め、脊柱は1つ1つ関節を作っていてほんの少しずつではありますが動くようになっていて、体にかかる衝撃をうまく吸収するようにデザインされています。

ショックを吸収する例として、ジャンプの着地の時、無意識に膝が曲がりませんか?あれは地面に着地する衝撃を膝をバネのように曲げることにより吸収しているのです。つまり背骨も体にかかる衝撃を背骨の関節一つ一つが少しずつ動くことによりショックを吸収しているのです。

 

ですが現代人に欠かせないある習慣がストレートネックを生む大きな原因となっています。

スマホ姿勢などの頭部前方姿勢

大きくなった頭

人間は複雑な言語を操り、コミュニケーションを円滑にして、仲間と協力していくことで自分よりも大きい動物などにも影響を大きく与えるようになりました。ただ、大きくなった頭は支えることが難しく、効率的に支えるために首の前弯が作られていきました。

しかし、現代人はうつむき加減で過ごすことが多く、頭を支えるためには首の後ろ側の筋肉が常に働かないといけない状況になってしまいました。

首のセルフチェック

首の後ろの筋肉の負担を体感する方法として、首の後ろの筋肉を触りながら、下を向いたり上を向いたりしてみてください。

いかがですか?明らかに下を向いた時に硬くなり、上を向いた時に柔らかくなりませんか?

つまり、背骨がまっすぐになることで首の筋肉にも負担をかけることとなり、肩こりや首こりなどの筋肉の問題も抱えることになってしまうわけです。

進行した場合は?

上の画像のように硬い組織であっても、少しずつ形を変えていき変形性の疾患につながってきます。

本来の首にはカーブがある

本来、首には前弯があるわけであり、前側の軟骨(椎間板)と後側の骨(椎間関節)と2つで重みを支えています。しかし、ストレートネックという前に曲がった状態が続くことで、前側の軟骨(椎間板)にかかる重みが増加することで軟骨にダメージが積み重なっていきます。すると軟骨(椎間板)に亀裂が入り、中に入っている核(髄核)が飛び出してくるという現象が起きてきます。

これが椎間板ヘルニアという状態です。

この飛び出してきた核(髄核)が後ろの神経に当たって痛いという状態や、ひどい場合は腕の痺れを伴ったりといった症状も出てくることがあります。

さらに軟骨(椎間板)では重みを支えることができなくなると今度はより硬い組織である骨に変形が加わってきます。

最も大切なことは予防

一度変形をしてきた骨組織は負担が軽減されたからといって再生したりすることはないということです。つまり一度変形性疾患になってしまうと、自然に治癒するということはありえません。この点を理解して、いかに変形を起こす負担をかけ続けないか?という視点に立つと姿勢を良くして負担をかからないようにすることが大切なことがわかると思います。

進行に伴う症状は?

主な症状

まず感じることが多いのは、肩こりや首こりなどの血行不良によるトラブルが挙げられます。そのほかにも、腕には腕神経叢という神経の束が通っているためそこを圧迫してしまった場合腕から指先の痺れなどを感じることがあります。

また首の後ろを通っている神経を圧迫してしまうケースもあり首自体に痛みを感じたり、首を後ろにそらしたりできなくなったりする場合もあります。

美容院などで頭を後ろに倒して洗う体制で痛みや痺れを感じるという方も一定数おられます。

もちろん血行不良から冷えを感じる方、神経の興奮から火照っていると感じる方まで様々です。

人間のもつ代償機能にも限界がある

どこかに問題が起きた時にどこか他のところが補うという作用があるため、首以外の部分に負担をかけることにもつながってきます。

具体的には、首が動きにくくなったことで背中や肩に負担をかけることに繋がり、それが痛みなどにつながる場合もあるので注意が必要です。

ストレートネックを改善するには?

大きく分けると①改善方法②予防方法に分類できます。

①改善方法

ストレートになってしまっている頚椎を本来の前弯を取り戻す方向に誘導していきます。ただ、ストレートネックになられてから時間の経っている人ほど、前述した通り、変形を伴い悪い状態に適応しているため矯正が難しいと考えられます。あくまでも痛みの出ない範囲内で行う必要があると考えられ注意が必要です。虫歯の治療に例えると、虫歯を治す治療にあたるため、骨格や姿勢を専門的に扱うセラピストを尋ねるといいでしょう。

②予防方法

ストレートネック歴の長い人というのは無意識の内に負担のかかる体の使い方が癖になってしまっています。そのため余計にストレートネックを安定させてしまうことが考えられます。まず行う方法としては改善方法よりも悪くしない予防方法を実践する方が負担を感じにくいです。虫歯の治療に例えると、毎日の歯磨きや寝る前に食べ物を口にしないなどの習慣がこれにあたります。

終わりに・・・

いかがだったでしょうか?

ストレートネック自体は改善することが可能でありますが、首というデリケートな部分でもあり痛みを伴う症状を併発していることも多いため注意が必要です。

本来ならば、セルフケアなどをご紹介したいのですが、危険な場合など判断が難しいケースも多いためあえて、掲載することは控えました。

もし個別に状況を教えてもらえるのであればアドバイスできる範囲であればさせてもらいたいと考えておりますのでお気軽にご質問ください。

ストレートネックは改善することが可能です。ぜひ私たちトータルボディケアRefine(リファイン)へご相談ください。

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